トルクル(TorqueL) 物理調整版 情報公開室チャンネル出張特別編「体験版のひみつ?」
ニンテンドースイッチ版トルクルのリリースちょっと前から、ゲームニュースチャンネル「トルクル(TorqueL) 物理調整版 情報公開室チャンネル」の更新を不定期に行っています。
今回は個人ブログに場を移して趣向の異なるお話を特別編としてお送りします(※本稿はニンテンドースイッチへの配信はありません)。
以下、本文。
本日2018年3月1日から「トルクル(TorqueL) 物理調整版」体験版(デモ)の配信を開始しました。ニンテンドーeショップからダウンロードできます。
トルクルはこれまで様々なプラットフォームでリリースしてきましたが、体験版は作ってきませんでした。(PC版においては、プロトタイプ版を実質的に体験版としていました)
Nintendo SwitchではHD振動に対応しており、HD振動に関しては映像などでは伝わらないだろうということで実際にHD振動を体感できる体験版をリリースすることにしました。
体験版の仕様は以下の通りです
- ステージ6(Chamber6)まで遊べます
- 起動時のアカウント選択はありません
- セーブデータの作成は行いません、セーブ機能はありません
- Chamber6をクリアすると"whitebox"*1というステージに飛びます。ここからタイトル画面やニンテンドーeショップに移動することができます。
"whitebox"というのは、開発の初期に使用した「ほぼすべての仕組みを確認するためのステージ」です。データが残っていたので体験版の最後の案内として再利用することにしました。
トルクルは製品版の前にプロトタイプ版が存在していました。
プロトタイプ版では物理演算への調整や、箱の辺の伸びを抑える仕組みなどが一切入っておらず、ハマりやすかったり、箱がよく地形を突き抜けたりしてしまうため、狭い地形や動く仕掛けなどを入れるのが難しく、ステージの構成に大きな制約のある状態でした。
製品版を作るにあたり、時間をかけてでも「どのような物理演算への調整が必要か」「どのように不自由にならない程度に箱の伸びを抑える」などを突き詰める必要を強く感じていました。 そこで、製品版で実現したいステージ構成・仕掛けをすべて詰め込んだステージとして"whitebox"を作成し、しばらくは"whitebox"上での物理演算や箱の挙動の調整を行っていました。
だいぶ前の話なので記憶があいまいですが、半年ほどは調整を行っていたかと思います。(あとはプロトタイプ版ではステージのカメラが固定だったためステージの広さに制限があったのですが、カメラの移動やズームを導入することでステージの広さ制限を緩和する調整なども行っています)
最終的には製品版の開発が進んでから増やした仕掛けなどもありますが、ゲーム開発に興味のある方には開発の途中経過を表すものとして参考になるかもしれません。
なお、"whitebox"の最後(?)まで進んでも特に何も起こりませんので、あしからずご了承ください。
ちなみに、プロトタイプ版はPC用のみですが、現在も公開しています。体験版とあわせて今回の記事のことを念頭においてプレイするとより楽しめるかもしれません。
特別編は以上となります。
またお目にかかりましょう。
*1:ホワイトボックスと呼んでた、ニュアンス的にはグレーボックスとかそれ系のイメージ